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2012年3月25日 (日)

「マーガレット・サッチャー鉄の女の涙」は、文句なくおすすめだね

久しぶりに晴れた日曜日(3/25)、家内と一緒に「マーガレット・サッチャー鉄の女の涙」(原題:鉄の女)を見に行った。封切りから1週間が過ぎていたが、メリル・ストリープがアカデミー賞主演女優賞を取ったこともあってか、劇場はほぼ満席だった。マーガレット・サッチャーは1980年代(正確には19791990)の英国の首相で、彼女の在任の時期は、私が学位を取りアメリカに留学した前後の時期に当たるため、私には、きわめて印象が濃い。同時期にアメリカ大統領であったロナルド・レーガンや中曽根首相とともに、保守的で強硬な路線で世界を引っ張った政治家だった。

映画は、年老いて引退したサッチャーが、既に亡くなった夫の幻と語りながら昔を回顧する形で始まり、淡々と進んでゆく。彼女が、第二次大戦中に、政治家として毅然とした態度、行動を取る父親にあこがれ、家庭の主婦として一生を過ごすことを拒絶し、政治家として社会貢献に身をささげる道を選んだこと、自分の信念を押し通して突き進みヨーロッパで初めての女性の首相となったこと、その後もぶれることなく信念と論理性を重視する姿勢で数々の危機を乗り越え、崩壊寸前だったイギリスの経済と社会を救った様子、そして冷戦の終了とともに彼女の時代が終わったことなどが、コンパクトに解りやすく描かれている。

メリルは、1979年から現在に至るサッチャーを見事に演じている。昔のサッチャーを知る者にも全く違和感を与えず、毅然としたサッチャーの姿を自然体で演じている。アカデミー賞主演女優賞も取って当然と言える名演技である。高い志とぶれない信念を持って突き進んだ彼女の生きざまは、社会に出て男性に伍して仕事に生きてゆこうとする女性たちの参考になるだろう。また、1980年代を知る者にも、表面的にしか知らなかった(私の場合)当時のイギリスの社会背景が解って面白い。そして、経済的に行き詰まったイギリス社会、妥協ばかりを繰り返して問題解決に手を付けないイギリス政治の混迷の様子は、まるで今の日本を見ているようである。その行き詰った状況に風穴を開けて、イギリスを再生させたサッチャーの政治手腕は、今の日本にも必要なものだろう。老若男女すべての人にお勧め出来る映画である。

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